楽山舎通信

わたじん8の日記です

2020年5月31日日曜日

どうにも調子の上がらない日曜日だ。

5月最後の日曜日で、天気は悪くなく、しかも、2020年の5月終盤というのは、3月の末から始まったCOVID-19による緊急事態宣言開けの、爽やかで貴重な日曜日なのである。

ちょっとしんどいなあ、ってのは、一昨日29日金曜日の夜から始まった。

土曜日の朝起きて、「これは遊びに行く天気。休みたい」という気分だったし、たぶん体調は優れなかった。

某所のリノベーションで、ある程度できていたモノをひっくり返して、やり直すという仕事に3日間付き合った。

個人的に、というか、世の職人のほとんどはそうだと思うが、一度作ったものを、「やっぱりちがう」なんつって、壊して作り直すなんてことは、「コノヤロー」と思うほどに嫌いなはずだ。

ここまでかけてきた、だぶん10人分くらいの仕事量が無駄になり、別のカタチに作り変える。

まあ、仕事だからしょうがないかと、諦めるしかないわけで。

金曜日のしごとは、ショールームの一角にマシンカットのログ(Dタイプの丸太)を積み上げて、最終的な化粧として「アーチカット」を刻むというものである。

ログハウスを見たことのある人であればわかると思うが、ログハウスのアーチカットというのは、ほとんどの場合は一番の見せ所であって、マシンカット(工場での大規模な機械による加工)の場合は、人の手によって加工される唯一の場所となり、ある意味では、そのことによって「魂が入る」くらいの見せ場となる。

まあ、できてしまえば、そんなことはどうでもいいくらいに、「自然に」背景として馴染むものでしかなく、存在感はできるだけださないようなデザインにすることが好ましい。

若い頃は、このアーチカットを「オレのチカラ」を見せつけるべく、力んで加工してきたが、さすがに60近くなると、「なるべく目立たずシンプルに、違和感のない」仕上げにすることを心がける。

ハンドカット材の荒々しいログの場合は、ラフな仕上げでも馴染んだものになるが、マシンカットの場合には、アールの曲線のちょっとしたブレみたいなものが恐ろしく見えてしまうので、そもそもが、左右対称のデザインをフリーハンドで描くということことからが、簡単なようでいて難しいのである。

フリーハンドでシンメトリー。

しかも、丸みを帯びる側面と、平坦な側面の両方は、きっちりと水平なラインを保たねばデザインの質を落とすことになる、これまたけっこう難しい。

やったことのある人でないと、これはわからない。

角ログで、両側面が平坦であれば、刃物(チェーンソー)を両側から入れることができるが、Dログの場合は、丸みの付いている方に、カットするためのラインを引くことは難しいので、平坦な側から一方的にチェーンソーを入れていく。

この時に、自分から見えない反対側のどこに刃先が出ているかを理解しながらブレードを動かさないと、デザイン上、後戻りできない失敗に繋がる。

実に神経を使う。

自分は、上半身の筋力が劣っているので(自転車乗りにありがち)高い位置でチェーンソーのブレに戦いながら、それをアールの曲線にまわしていく、というのは、筋力的に限界すれすれだった。

まあ、最終的にそこそこ満足できる出来になれば、それは忘れてしまうが、2日後に疲労がたまっているというのは、どうなんだろう。

原因は他にあるのか。

とにかく今日はスポーツアクティビティなし。

週間運動量のノルマに、あと90分足りないが、今日は無理っぽい。

 

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アーチカット

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アーチカット