楽山舎通信

わたじん8の日記です

音楽の時間

通勤に1時間20分かかる現場から、5分で到着する現場に変わり、給油に行く回数が激減した。車を運転して現場に通う時間が長いということは、ほとんどデメリットばかりなのだが、車中の時間は「音楽の時間」でもあったので、この時間が消えたことで、いくつかの変化が生じた。

いやもちろん、その分、家にいる時間が伸びたので、その時間に何かしながらでも音楽を聞いていれば、音楽を聞く時間に変わりはないのだが、やはり違う。

朝、6時40分頃から8時まで、NHKFMであれば「古楽の楽しみ」からニュースを挟んで「クラシックカフェ」の時間となる。とりあえずは、ここが日常的なデフォルトである。が、今どきのカーオーディオは、車に乗り込んでエンジンをかけると、ブルートゥースiPhoneに繋がり、iPhoneで聞いていた音楽を自動的に再生開始する。この場合、必ずしもMUSICフォルダの音楽を再生するばかりではなく、ネットラジオのラジコだったりNHKの「らじる★らじる」だったり、とにかく、直前に聞いていたものが再生される。だから、カーオーディオの設定がブルートゥース接続あるいは「iPod」設定の場合には、車の中の音楽は、iPhone同期のものがデフォルトとなるわけだ。

聞きたい音楽を聞く、チェックしておきたい音楽番組を必ず聞く、という私のニーズを、車での通勤時間往復2時間40分ほどは、ある意味で何でも叶えてくれる時間だったわけだ。

そして、この時間は、radikoや「らじるらじる」の聞き逃し配信の1週間期限の中で、次第に聞き逃し配信を定期的に楽しむ時間となったのだ。

車の中で聞く音楽の、優先順位はこんな感じである。

新しく購入・ダウンロードしたCDやMP3 → 聞き逃し配信でお気に入りをチェック → NHKFM

そして、この時間がなくなったことで、チェックから漏れていったのは、J-WAVEの「サウージサウダージ」であった。

ジャズに興味を持つ前に、ボサノバ系のブラジル音楽に関心があり、この番組は1988年10月のJ-WAVE開局の頃から聞いていた番組なのだが、ここ最近聞かなくなったのは、日曜夕方5時の時間帯で、interFMの「TOKYO MOON」が不動の定番に収まっているからである。「サウージ」は、聞き逃し配信をクルマの中で聞く、という位置づけだった。そして、クルマの中で音楽を聞く時間がなくなり、「サウージ」を聞く時間が失われてしまったのである。ボサノバ的な音楽は、相変わらず好きではあるが、なんというか、ひたすらノンストップで新しいジャズ・クラブシーンの音楽を紹介する「TOKYOmoon」と、滝川クリステルトーク時間がけっこう多い「サウージ」では、聞き終わったときの印象がけっこう違うのである。「サウージ」は、MCとCMを、もう少し削って欲しいと願うわけである。

「音楽の時間」というテーマで書き出して、「サウージサウダージ」を聞かなくなった理由にたどり着いてしまった。

まあ、在宅の状態でも聞き逃しで聞けば良いだけなのだが、在宅状態のデフォルトから、何かを削らないと、1時間が出てこない。

在宅の時間、夜7時半から9時10分までは、NHKFMの「ベスト・オブクラシック」を聞くのが定番化してしまい、ここがなかなか崩せない。「ベスト・オブクラシック」は、CDからではなくて、ライブ録音主体の構成で、週ごとの企画がテーマを持っているので、ハマると抜けられなくなるのかもしれない。この番組と、NHKBSプレミアムの「クラシック倶楽部」は連動していて、「クラシック倶楽部」で50分に編集したコンサートが、ラジオでは楽章を割愛することなく聞けたりする。

何にしても、時間は有限である。

自分の中での関心事を、何に集中するかで、自ずと捨てるものが出てくる。

正直、「もっと音楽にかける時間を減らせよ、>自分」 という現状ではある。