楽山舎通信

わたじん8の日記です

2022年8月11日(木)山の日 安達太良山へ

前日の段階では、登山する予定ではなかったのだが、3時くらいに目が覚めて(老人化)、「山の日だから」登山に行こうと決めて準備を開始した。

しばらく山登りしていないので、装備を準備するのに手間取り、自宅を出たのは5時40分。山は見えず、このところ不安定な大気で、湿気を含んでいそうな空だった。

携行する水は、ハイドレに1.3リットル、保冷ボトルに600ccで合計1.9リットル。この他にセブンでPET1本買うつもりが、忘れた。夏山歩きに持参する水、2リットルは最低値かと思うが、600cc余った。ハイドレーションは、チビチビ飲んでいてどのくらい残っているかわからないというのが問題なのだが、思ったより残っている。ザックの中に水筒を入れていて、水飲みのためにザック下ろして、というのは、私はしない。積雪期も同じ。そもそも、ザックを下ろして休憩するというのは、今回の登山でいえば箕輪山でパン食べた時だけだ。この時は、なぜかiPhoneがロックされてしまい、13分待つ必要があった。

8月4日の大雨の影響で、登山道が崩れているという情報があり、ぬかるみでぐちゃぐちゃなんだろうかと心配していたが、さほどでもなかった。

思っていたよりも身体が軽く、すいすい登れる。トレイルランニング用のザックで軽めの装備ということもあるが。スキー場から1時間半ほどで安達太良山の山頂に到着した。まだ7時台なので、人は少ないが、今日のお昼前後は混雑しそうである。

とりあえず鉄山まで、ということで稜線の縦走を開始する。安達太良連峰の中でも、矢筈が森から鉄山あたりの、岩峰の景色が一番すきである。安達太良の積雪期、スキー滑降の中心は、鉄山の南側で言えば矢筈が森が一番ということになる。鉄山を堺にして、エリアが分かれる。西側に沼ノ平の爆裂火口がストンと落ちる鉄山周辺は、ダイナミックな景観が船明神側までも広がり、見飽きない。標高1600m前後ながらも、八ヶ岳北アルプス的な高度感がある。

思えば、私の登山人生の出発点は、地元の安達太良連峰だった。高校卒業までに、32回登った(必ずしも安達太良山頂の登頂ではなく)。大学時代以降は、どうしても2000m3000m級の山に憧れるので、故郷の安達太良山は、簡単に登れる「軽い山」といった認識があったが、オーソドックスに安達太良山頂の往復だけだと、たしかに「軽登山」的なニュアンスはあるが、OSJトレイルランニングの開催地としての安達太良山は、50キロという距離の長さの中で、連峰の持つ様々な魅力を知ることができる。実に奥の深い山であり、飽きない。

この夏、私は還暦を迎える。

「年取ったら、安達太良山だな」と、若い頃に思っていたが、単独登山できる身体の賞味期限は、あと10年くらいだろうか。私は、地元の山岳会とかで集団で登山することが好きではないので、登山と言えば単独か、せいぜい大学ワンゲル時代の仲間と登るくらいだろうか。独身なので、「夫婦で」というのはありえないが、この年になると、同じ年代の夫婦と思しきが二人で登山しているのを見ても、「いやあ、俺は遠慮する」と思ってしまう。やっぱり山は、独りが良い。