楽山舎通信

わたじん8の日記です

会津駒ヶ岳スキー登山2019年1月1日

2019年1月1日、自分の中では割と恒例行事となっている、会津駒ヶ岳登山に出かけてきた。

今シーズンの降雪は、全国的に平年より遅れ気味で、少雪だったが、年末の29日あたりまでに、檜枝岐は全国のデータで3位となる120センチの積雪量となった。ちなみに、酸ヶ湯温泉肘折温泉が上にいる。

天気予報を見ると、正月の9時から12時あたりに、檜枝岐には珍しく晴れマークがついていた。これは行くしかなかろうと計画し、いつものように大晦日の午後9時ころに出発。

南郷に抜けてから、雪景色がいつものような豪雪地の風景となる。ちょうど、元朝参りに出かける人たちが移動する時間と重なり、集落の近くでは思いのほか、人が歩いている。道路が狭くなってるので、慎重に通過。舘岩に入って、道路の真ん中になんかいるなと思ったら、シカだった。しかもカモシカじゃなくてホンシュウジカ。融雪剤を舐めに出ていたのか。大きい個体3頭は、なかなかの迫力であった。

会津駒ヶ岳登山者用の駐車場は、きれいに除雪されていて、クルマは一台もなく、午前1時ころに就寝。

6時スタートの予定だったが、真っ暗だったということもあり、6時半ごろに駐車場をスタート。登山口に行くと、トレースがついている。びっくり。就寝中に一台クルマが増えていたが、そのクルマからの足跡ではなく、別の人のトレース。

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登山口

スキーで登りだすも、最初の橋を渡ってからの風景にショック。

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雪がない林道

たどっていける雪がなく、板を外す。この時期、自分が足を運んでいる中で、ここまで雪がついてないのは初めてのことだった。流水が結構激しく、これでは全部溶けてしまうだろうなと実感。いつもと水の量が違うのか。

流水エリアを抜けると、やっと普通のスキー登山開始。トレースをありがたく使わせてもらう。杉林の中を抜けるショートカットのルートは、雪のない時に埋まりきらない水路も埋まっていて、積雪が足りないという状況ではないので、雪のない林道は、今シーズンの特殊な要因によるのだろう。上の方で水路が崩壊しているのか、そんな感じ。

 

雪上に、プロペラ付きの種子を発見し、しばし観察。帰宅してグーグルで調べると、シナノキの種子であるとわかった。自然観察系では常識か。

 

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シナノキのプロペラ付きの種子

雪が足りなくて谷沿いの冬道は登れないかと危惧していたが、普通に十分に雪がついている。先行者のトレースは、自分が登る場合と若干違うが、そのトレースを見て、これはかなり通い慣れた登山者のモノで、自分よりも数段ランク上の人だろうなと。最初は単独なのかと思っていたが、ストックリングが微妙に二人分にも見え、さすがにソロでこの深雪のラッセルではないのかと。けっこうな急斜面での切り返しは、雪が深いと非常に苦労するが、それをラッセルしながら切り返す先行者の実力は、相当のものであると想像。

いつもは、沢状を登りきらずに左の尾根状にあがるのだが、トレースは沢の右側に巻きながら登っていく。そっちで行くと、最後の突き上げの急斜面に苦労するというのが自分の経験だったが、登り上げずに、途中で一度左側にトラバースし、雪庇の切れ目から尾根に乗り上げた。いやほんと、このルート工作だけでも、かなりの経験者なのだろうなと。

 

風もなく、順調に旧ヘリポートを超えて、ブナ帯の登りへ。トレースを一歩外すと、膝下まで潜る。なかなかのラッセルを強いられる。

ペースは遅いが順調に高度を上げて、1800mを超えて森林限界の上へ。さすがに風が出てきて、トレースは途切れ途切れになる。ペースが遅かったが、1時までに下山開始できれば3時には下山完了だろうと、脚に疲労ためないようなスローペース。

駒の小屋の右を通過して、肩から登りに入ると、視界が少しわるくなる。トレースはずっと右手にまっすぐ伸びていたが、ここは左手の端を基準に登るのが自分のスタイルなので、トレースとは別にラッセルでピークへ。手前でGPSをオンにして、正確な山頂の位置を確認して、最短で登る。

 

登頂しても、人の姿はなく、下りのシュプールもなく、どこへ消えたのかと。稜線上を大戸沢方面に行ったのか。この深雪の中を。

山頂は寒くて視界もあまり良くなく、シール剥がしてさっさと滑降開始。

豪快に、といいたいところだが、雪が深すぎて浮いてこない。これは、高度下げると登り返しが大変だなということで、なるべく高度を維持したまま、登路と同じように駒の小屋ギリギリの場所を通過し、そこから再び滑降開始。しかし、このあとの2つの小ピークを超えるのに、シールなしではどうにもならず、森林帯にはいってからを含めると3度のシール脱着。この時間が、微妙に痛い。

 

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トド松の樹林帯

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ブナ林

goproの動画撮影は、5秒で強制終了の連続。なんだけど、現状PCの空き容量が追いつかないので、このぐらいでいいわ。で、そこから数枚キャプチャ。

 

ヘリポートしたの日陰の谷の急斜面。実にすばらしいパウダーで、力技でショートターン決めてきた。最後は気合いないと滑れない。

14時5分。下山完了。

 

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Google Earthでエッジ130によるGPSログ展開

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高度と心拍数とスピードのプロファイル