楽山舎通信

わたじん8の日記です

2023年2月15日 近況

少し、というかイキナリ春のような陽気となり、大玉村にある現場では、敷地内でオオイヌノフグリがブワーッと咲き出した。
と言っても、安達太良から降りてくる風は冷たく、薄着で仕事していると体調不良の元になるので、汗かきつつも安物のヤッケは手放せない。似たような感じでパタゴニアでは1万以上するウインドブレーカーも持っているが、700円ほどで手に入るペラペラのナイロンヤッケも馬鹿にできない。
気温が少し上がるだけで、身体が楽になり、布団からもすぐに出られる。スマホで聞き逃しの「現代の音楽メシアンで目覚め、5時台からはデフォルトの古楽の楽しみになるので、聞き逃しはオフ。
 聞きたい音楽がもりだくさんすぎて、時間が足りない。
平日の音楽鑑賞は、こんな感じだ。
5時から6時 NHKFM古楽の楽しみ
6時から7時 NHKBSP4K クラシック倶楽部
7時から7時15分 NHKBSP4K 駅空港街角ピアノ
仕事に向かうクルマの中では、最近はNHKAMで気が向いたら何か音楽。
仕事中は基本的にラジオ聞かなくなったので、
帰りのクルマでNHKFMで再放送番組の後半部分。
午後6時台は再びNHKAMで、ニュースと時事問題中心。
帰宅後、7時台はNHKのニュースで
7時半から9時10分まで、ベストオブクラシック。
ラジオはそのままNHKFMでミュージックラインの最初の方だけ聞いて10時には寝る。
こんな日常だと、何か音楽聞こうと思えば、早起きするかクルマに乗ってる時間に入れていくが、20分以内でつく現場は、その時間もない。
やはり、仕事中のBGM管理が、足りない時間を充足させるカギとなるのか。
今は、NHKも民放FMも、らじるやラジコで聞き逃しが聞けて、情報通であれば、好きな時間に聞ける時代だが、そもそもの時間が足りないと、何かを削るしかない。
ちなみに、土曜日午前は、
音楽の泉、ビバ合唱、ウィークエンドサンシャイン、世界の快適音楽。
夜は、7時からのジャズストラッティン(DATEFM板橋恵子)。これとNHKFMクラシックの迷宮が被り、聞き逃しのない迷宮を聞くことも多いが、板橋さんのジャズの番組は、現在放送中のジャズ系番組の中では、1時間枠としては最高峰の番組。NHKFMのジャズトゥナイトは2時間番組なので。この2時間番組は深夜なので、必ず聞き逃しかエアチェックしたファイルを聞くが、必ずしもすべてをチェックできていない。
楽器の演奏ができない私という人間に、このくらい音楽をエサとして与えてきて、果たして何が起きるのか。
いや、これは学生時代からなのだけど、音楽は私の生きる力を支え続けてきたのである。いわゆるモチベーションを維持するため、焚き付けるための燃料が、音楽なのである。
NO MUSIC NO LIFE

令和6年(2024年)1月1日 能登半島地震

令和6年の1月1日。一人暮らし3年目になる私の年明けは穏やかなものだった。

何しろ、気持ち悪いほどに暖かく、風もなく穏やかな天気で、前日に偵察した近場の山は、滑れるほどの積雪がなく、「温暖化」という言葉が即座に脳内を飛び交った。

お昼前から、ロードバイクで、標高930mにある「安達太良山奥岳登山口」に向かう。

一年の最初に、自転車でその場所に上がるのは、この自分、という意識が、十数年前からあって、天候と路面状況にもよるが、そもそもこの時期に自転車で「安達太良スキー場」に登ろうとする人はいないので、「変人」の部類に入る「一番乗り」かもしれない。

上りよりも延々と続く下りが実はポイントで、汗冷えしないように気を使いながら上り、下りのための防寒対策も万全にして出かける。これを間違うと、一気に下りきれなくなる。

いつもは寄らないが、1月1日の岳温泉街を見たくて寄り道。そして、ひっそりとして誰もいない岳温泉神社に初詣。

帰宅して風呂に入り、昼飯食べて、さて読書。と思っているうちに、うたた寝してしまった。

iPhoneから、久々に地震アラートが鳴り響き、叩き起こされた。元日から「試験」かとも思ったが、「能登半島地震発生」と出る。「なんだ、遠いじゃないか」と安心したが、嘘みたいに長い嫌な感じの揺れが来た。

ああ、これはただごとではないな。

すぐにテレビのスイッチを入れ、情報を見ていても、同じ映像が繰り返されるばかりで、見飽きてしまいスイッチオフ。「震度7」は尋常じゃないな。

NHKは、その後通常の放送に戻ること無く、夜10時半からのBSスペシャル「欲望の資本主義2024」も休止になってしまい、この2日ほど睡眠時間が不足してたこともあって、寝ることにして元日が終了。

元日から、震度で言えば東日本大震災なみの大地震

なんという世の中なのだろう。

2023.11.28(火) ベルリン・フィル八重奏団 ふくしん夢の音楽堂 鑑賞

大荒れの天気の火曜日、午後6時半開演のコンサート鑑賞で「ふくしん夢の音楽堂」へ。強風の影響もあってか、車の流れが悪く、現地到着は6時少し前。と、駐車場に満車の表示。空車待ちで並ぶことはできず、満車の時に使っていた県文化センターの駐車場に向かうと、閉館なのか、警備員もいてゲートから入れず。すかさず駐車場検索しても、音楽堂付近にはコインパーキングがない。が、隣接のヨークタウン駐車場が「有料」で出てくる。そういうモードもあるのかと入ってみるも、「高額注意 1時間2000円」の表示がしつこく出ている。入口前には、「競馬場利用者駐車禁止」表示。

さすがに「音楽堂利用者」とは書いていないが、買い物客以外の駐車が、迷惑になるくらい多いのだろうと察せられた。駐車券はないが、カメラで車とナンバーをチェックしていて、この際、高額でもなんでもここしかない、と駐車。開演7分前。

開演前に滑り込みセーフで着席。プログラム開く余裕もなく、演奏者の登場を待つ。ほぼ満席に近く、正統派のクラシックファン的な上品な女性が目立つ。自分の周囲もずらっと女性。もちろん、自分みたいなオッサンも多い。4000円でベルリン・フィル室内楽が聞けるのは、超お得。それにしても、平日の夕方で駐車場満車は痛い。

演奏者の中で、名前を知っていたのはヴィオラのアミハイ・グロスだけだったが、なんと変更でパク・キョンミンに差し替えられた。アミハイ・グロスは、ピアニストの三浦謙司とのデュオ・リサイタルを「クラシック倶楽部」(NHKBSP)で見て、印象深かった。

私は、弦楽五重奏にホルン・ファゴットクラリネットを入れた八重奏を聞くのは初めて。

一曲目は、シューベルトの「6つの楽興の時」。6楽章編成の一曲ではないので、ひとつ演奏終わる度に拍手したくなるが、弦楽と木管金管の対比が実に素晴らしくて、「美しい」とは、こういうことを言うのかと。私には、とりわけクラリネットの音色が暖かく優しく聞こえてきて、実際、クラリネットが八重奏の主役的という気がした。それぞれの楽器が、ソロのように際立つパートもあった。

それにしても、中規模ホールの音楽堂は、音が良い。座席の位置にもよるのだろうけど、とりわけ弱音のささやきが、2階席なのに目の前で演奏しているように聞こえてくる。はっきり弱音なのに、とにかくクリアだった。まあ、演奏者も楽器も、世界最高峰。いつも聞いている日本のオーケストラも一流だけど、やはり何かが違う。楽器?

二曲目は現代音楽。《テクスチュア》八重奏のための(日本初演細川俊夫

ヴィオラでチューニングしているのかと思ったら、いきなり始まっていた。現代音楽の持つ、張り詰めた緊張感。次の展開を予想できない。しかし、私はそんな現代音楽が好きである。奏法も、普通のクラシック音楽とは異なり、音もエキセントリック。

と、思い出してもどんな音楽だったかわからない。キャッチーなメロディじゃないので、記憶のおぼろげな私の脳には残らない。でも、すごく幸せな気持ちになって前半が終わった。

20分の休憩時間に、ヨークタウンに止めた車を一度出す、という貧乏性な考えも頭をよぎったが、そんなことはどうでもいいくらいに音楽に酔いしれて、パンフレット読みつつ後半へ。

後半は、シューベルトの八重奏曲ヘ長調 作品166。

室内楽にしては、予想外の大曲で、個人的にはやはりクラリネットが良かった。音色の響きが、ファゴットやホルンよりも華やかだし、音の表情がもう本当に超一流という印象だった。

鳴り止まないカーテンコールで、アンコールが欲しかったが、残念ながら客席の照明が明るくなった。

今年は、ずっとピアノリサイタルばかりを聞いてきたので、室内楽が新鮮で、というか、室内楽を耳にする機会は少ないので、「これが今年の一番だな」と思える演奏だった。まあ、ピアノリサイタルとはジャンルが違うので比較にならないが。

そういえば、コロナ禍に入る直前の2020年2月1日。郡山市民文化センターベルリン・フィルのピアノ四重奏を聞いた時、ちょっと涙出そうで我慢するくらいの音だったのを思い出した。それが、コロナ禍前最後のコンサート鑑賞で、ベルリン・フィルはそれ以来ということになる。編成が違うが。やはり、音が違う。この感じは、なんなんだろうか。音が冴えている。「最高峰」は、やはり細かいところで、求めてるレベルが違うのだろうな。

演奏は最高だったが、「高額注意」の駐車場から車出すのが、いきなり憂鬱。

ところが、音楽堂からまっすぐヨークタウンの駐車場に向かう人が、自分の他にもけっこういて、「精算器」の前に並ぶ。「4000円じゃなくて6000円かな」千円札で6枚ないから、クレジットカード使うか」なんてドキドキして精算したら、なんと「500円」

「え? なんで500円?」と思ったが、音楽堂駐車場難民に優しいプログラミングがされているのだろうか。入庫出庫のタイミングと、演奏会の開演終演とのマッチング。

今回、駐車場の件では、いろいろと勉強になったが、後で音楽堂のホームページ駐車場の情報みたら、無料の第2駐車場ってのがあったではないか。知らなかったし、案内もなかった。今度行く時は、最初から第2駐車場を目当てにしてみよう。

ベルリン・フィル八重奏団

プログラム