楽山舎通信

わたじん8の日記です

2020/1/3 ロードバイクでスキー場までクライム(敗退)して考えたこと

一つ前のブログでも書いたが、たぶん「歴史的」と言ってもいいくらいに雪の少ないお正月休みだ。SNSにアップされるスキー場の情報からも、この時期にオープンできていないスキー場も少なくなく、ふと20年前あたり、いやもっと30年前のスキー場を思い出すと、そのあまりにも大きな格差に、スキーリゾートでの集客を当てにした宿泊業は、ほんとに大変だろうなとおもうわけである。

正月休みのうちに、安達太良スキー場まで自転車で上がってみるというのは、個人的には恒例のアクティビティで、ここ数年の実績では、天気を読んで判断していることもあるが、大体は標高960mのスキー場まで登れている。

で、1月3日に、ロードバイクで挑戦してみた。

今年は、道路に雪もないし、昨日野地温泉までクルマで上がってみた感触からも、行けるかなと思っていたが、自然の家の上のところで手に負えない凍結路になったため、下りのリスクを鑑みてリタイアして来た。雪は無いが、気温はそれなりに低く、何よりも風が強くて、それが凍結路に磨きをかけている

それにしても、安達太良スキー場は、あと何年継続できるのだろうかと、心配になる。

お隣の吾妻スキー場が閉鎖されたのは2006年か。すでに14年も経つ。スカイラインを走りに行く時、吾妻スキー場のロッジなどが廃墟として残されている様子が痛々しい。

安達太良スキー場は、3年か4年前に、スキーシーズンのゴンドラの営業を中止した。

これは、従業員が確保できないという理由だったと記憶しているが、スノーシーズンに動かさないゴンドラを、グリーンシーズンには動かしているという、おそらく全国のスキー場の中でも稀な例だと思う。

安達太良スキー場のゴンドラは、風の影響をかなり受ける。風のために運休、あるいは運行中止という日が、運行予定日のうちの何割をしめているだろうか。

それが、ゴンドラ運行を開始した初期からなのか、ここ最近のことなのかはわからないが、いずれにしても、気象的にもスキー人口的にも、何らかの大規模なメンテナンスが必要になった時点で、投資するだけの資金力が残っているのか、ということを心配する。基本的には、資金繰りに困った時点で、終わりになる。気候変動の未来を見据えれば、マックアースが安達太良スキー場を買収するということは、ないだろう。

 

 そういう意味で、リゾートとしての岳温泉は、安達太良スキー場に依存しない、いや、すでに宿泊するスキー客はあてにしていないのかもしれないが、多くの旅館が大型ホテルに建て替えたバブル期の将来戦略とは、全く違う集客の仕方を模索して、すぐにも実践に移す必要がある。

岳温泉、というか、近くの土湯、高湯、飯坂を含めて、大震災による集客減少は、各施設の死活問題となり、事実それが引き金となって廃業する旅館がいくつも出てきたが、冬場の集客の要だったかもしれないスキー客の大幅な落ち込みと、あるいはスキー場閉鎖という未来の形は、ここ数年以内に起こりうる最大のリスクじゃないかと思っている。

早くからインバウンド対策を実施し、成功しているスノーリゾートも国内にはあるが、たとえば白馬エリアとか、北海道のニセコエリアのような「スノーリゾート」としての特徴を持つのは、県内でいえば裏磐梯くらいだろうか。その路線を、あだたらに取り込むことも、不可能ではないにしても、スタート時点での補助金活用なしでの継続は、かなり困難だろうと、たぶん誰しもが思うはず。

最終的に、「安達太良山」そのものの魅力を、今よりも引き出して、もっと大胆なトレッキングコースの設定など、「遊び方いろいろ」のバリエーションを増やすのが、個人的にはいいかなあと思っているが。

 

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凍結路で敗退