楽山舎通信

わたじん8の日記です

NHKFM「古楽の楽しみ」が6時から5時に移動 じゃあ6時は何?

2022年4月4日月曜日。

今週からのラジオプログラムで、ぶっ飛びの改変を知り、記録しておこう。

NHKFMを、「時計代わり」に使っている人にとっては、「ちょっとちょっと、ふざけんなよ!」的な改変である。「時計代わり」の人、それは私であるが、テレビと違い、生活や仕事の中でのBGMとしてのラジオ放送は、一日の放送の流れ自体がひとつのリズムであり、WAVEなのである。ということを、放送する側ももちろん常識的に理解しているはずなのだが、「時代を反映し」、常識というものは、あっさりと覆るのである。となると、そもそも「常識」などというものが、永遠の真理などとは似ても似つかぬものであるという、「諦観」が人生には必要になる。何が変わっても、誰が死んでもいちいち気にすることなく、変わりゆく明日を、淡々と楽しみながら生きていく術を手に入れる必要がある。

それにしても、NHKFMの「古楽の楽しみ」が1時間早い5時に移動というのは、長年のリスナーは、起床を1時間繰り上げてくれ、ということなのか。

私としては、6時台よりも5時台のほうが落ち着いて聞けるので、個人的にはうれしい変更なのだが、この変更による問題点は、他に2つある。

まず、5時台というのは、私としては、NHKBSプレミアムの「クラシック倶楽部」がメインの時間であり、そのあとに「古楽の楽しみ」だった。クラシックファン的には、たぶん、少なくない「テレビ→ラジオ」の流れ方だと思う。

これが、5時台に被ってくると、どちらかを選んで捨てるか、録画録音して、別の時間に楽しむか、あるいはテレビとラジオのどちらも付けておく、という離れ業を使うかになる。

「これは絶対に外せない」というプログラムを放送前に把握し、「選択的」な消費者に切り替わる必要がある。

とりあえず、5時台に2つが被った最初の月曜日である今日は、テレビで「小山実稚恵」のピアノ演奏を見ながら、このブログを書いている。ラジオは、録音。その録音を6時台に再生することになりそうだ。

というのは、NHKFMの朝6時台に、なんと「中学生の基礎英語」が来た。AM放送のラジオ第2のプログラムを、AM放送と同時にFM放送で流すという、「時代を先取り」する実験が始まった。

「時代を先取り」というのは、言うまでもなく、NHKラジオ放送の「リストラ(ラジオ第2の廃止)」と「AM波」停止の近未来への足がかりということである。

NHKFMの再放送枠にも変化があり、もともと再放送枠だった5時台の「弾き語りフォーユー」と「邦楽のひととき」は、11時台の放送一回切りとなった。FM放送枠からAMのR1に乗り込んで再放送していた4時台の再放送もなくなった。地味に、いろいろと実験している。実験しているということは、NHKに受信料を払っている消費者の意見を求めているということでもあろう。

そういえば、「セッション2022」の新緑スペシャルの約3時間が、FMじゃなくてAMというのも、今現在の「ごちゃごちゃ」なラジオカオス的状況の一端なのかもしれない。

ラジオの聴取率を、どうやって把握しているのか知らないが、どう考えても「率」の高かった番組がいきなり3月で打ち切りというのを過去に見てきたので、聴取率や番組に届くリスナーの声の多さといったものは、最終的には判断の材料にはなっていないのだろう。

そういう意味では、受信料を払っている国民の声を無視しながら、経営陣の思ったような方向、あるいは影で動く政治家や財界の思ったような方向にしか動き得ないということか。ということを、私は2年前の「きらクラ!」の打ち切りでひしひしと感じたのである。そうそう、1年前は「セッション」の最終回だった。ある意味、国民の「音楽文化」そのものを支えてきた看板プログラムを、意味不明に「プッツリ」と切った出来事だった。

6時台に、AM波の語学番組と全く同じものをFMで流すという「社会実験」。

これが決定するまでの過程は、どこかに公開されているのだろうか。

個人的に、「どうでもいいや」とはいえない、4月4日月曜日の、朝5時37分である。

テレビでは、小山実稚恵ベートーヴェンピアノソナタ31番を演奏している。

これは一度見た。再放送だ。

 

結論。

時間を有効につかうために、選択的消費者になろう。